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下水道接続義務・浄化槽・廃水処理施設・事実は?

はじめに

 下水道、浄化槽の仕組みや制度など、違いは?下水道接続は義務なの?事実は?

ここでは、人が排出する汚れた水を浄化処理する設備、仕組み、制度などについて、事実の確認をしています。

何事も、項目ごとに事実の確認(現状把握)をおこない、現状をどうすべきか?考える必要があります。

 

下にスクロールして頂くと、「ページ目次」があります。気になる項目から、ご覧ください。

セカンドオピニオンおよび顧問契約締結のお願い

 現在でも整備計画中の全国の市町村(=地方公共団体)が行っている公共下水道事業は、

ほとんどが、人口が集中している都市ではなく、地方を対象地域にしています。

ただし、

都市部(≒人口8829万人、総人口の70.0%、面積は国土の3.5%)ではなく、

地方(≒人口が集中していない地区)の場合、

浄化槽で整備すれば、

費用は、数分の1から十数分の1で済みます。

したがって、

計画中あるいは工事中の公共下水道事業については、

出来るだけ、早期に中止すべきです。

中止するのが早ければ早いほど、無駄な税の支出を回避でき、

他の必要な対策に税金を使うことができます。

計画推進中、あるいは工事完了済(=供用開始)であっても、即中止すれば、損失はそこまでの地域で終了します。

都市を外れれば損失が増えていくと分かっていたのですから、一旦謝るのは、一般企業であれば、普通の発想です。

田舎で推進されている下水道事業を中止すれば、事業費の半分~90数%程度が削減できます。

その規模は、全国の地方公共団体(市町村)が持つ課題の多くを解決できるレベルです。

公共下水道事業は、日本全国で、毎年数兆円規模の税金を使う、極めて効率の悪い事業の代表例です。

 

確かに、公共下水道事業は、公共事業として重要、というご意見もあります。

しかし、その費用のほとんどは、生活を支援する人件費ではなく、結局は設備費に充当されることになります。

設備費に充当されると、将来、その設備を更新する際に、更新できるかどうかというような問題を生じます。

下水道も浄化槽も、そのほかの廃水浄化処理施設も、目的は同じで、環境を保全することです。

浄化槽に係る設備費を1とすると、地域によって異なりますが、下水道は数倍から十数倍の設備費をかけています。

環境を保全するために、必要以上の設備費に税金をつぎ込んでいることになりますが、そんな必要はありません。

例えるなら、大衆車で十分なところ、リムジンを買うようなものです。
 

事実は、

現時点でも未整備の公共下水道事業は、

経済波及効果の少ない無駄な事業のため、

他の必要な公共性の高い産業の経済効果を妨げ、

かつ、

将来の負の遺産(=施設全体の更新時期が来ても、更新できない可能性があるレベル)です。

公共事業というものは、投資として、経済波及効果や公共資産の構築を目的としますが、

下水道事業は、設備費の割合が高く、人件費への充当率が低いため、経済波及効果も低くなり、さらに、

将来更新ができそうもない地方で実施されている公共下水道は、将来の資産にもならず、もはや投資でもありません。
 

そこで、し尿・生活雑排水の浄化処理事業を公正に見直すために、当社と顧問契約を締結いただく、というものです。


なぜなら、

疑問を持たずに進めて来た公共事業を修正するには、当社のようなセカンドオピニオン、コンサルティングが必要で、

現場の浄化処理関連施設の維持管理が適正であるかどうか?を出発点として、広い範囲で見直す必要があるからです。

対象となる方は、公共下水道事業を推進する地方公共団体、その他関係機関、一般企業、団地などです。

※国勢調査とは?(総務省統計局)
国勢調査は、我が国に住んでいるすべての人と世帯を対象とする国の最も重要な統計調査です。
国勢調査から得られる様々な統計は、国や地方公共団体の政治・行政において利用されることはもとより、民間企業や研究機関でも広く利用され、そのような利用を通じて国民生活に役立てられています。

「ページ目次」

このページでは、以下の「ページ目次」すべてにについて、短い説明を記載しています。

記載した目的は、

下水道や浄化槽などの施設の違い、

廃水浄化に関係する指標や浄化処理技術、

廃水に関わる歴史、法律の規制や条文の考え方や裁判事例、

あるいは、循環型社会を形成する基礎に微生物がいることなど、

廃水浄化の全体像を知っていただきたいからです。

お急ぎの方は、興味のある項目へ、直接進んでください。

 
なお、廃水浄化全般について、結論は、
 
都市部でなく地方でもいまだに推進されている下水道事業の実情(真実)を多くの国民に理解していただき、
 
循環型社会を考えた場合に最適な「SDGs対応型浄化槽」や「大型浄化槽」などの価値を再評価していただき、
 
法令や裁判事例・廃水浄化処理技術・地域経済・国や地方公共団体の財政運営・教育・SDGsなど
 
考えられる限りのすべての検討事項を考慮しても、
 
揺るがない原則、
全ての廃水の浄化処理の原則は、
廃水は、都市部を除き、出した場所で浄化処理して、自然界へ戻してあげることです。

 そもそも、下水道って何なんでしょうか?

インターネット上でも、勘違いした記載が多い状態です。

下水道や浄化槽の目的、あるいは、廃水浄化に関連する法律など、実際はどうなっているのでしょうか?

 住宅団地などの大型浄化槽を所有されている方々は、

下水道と浄化槽のどちらが良いのかはわからないが、

「すぐにでも公共施設の扱いにしてもらいたい。」と考えている方が多いのではないかと思います。

また、工場などの事業場で、

とにかく高濃度排水なので浄化処理が困難もしくは浄化処理費用が高額になり過ぎるなどの理由で、

下水道に接続したいという事業者もおられるでしょう。

公共施設の扱いにしてもらいたい、下水道に接続したい、というような方のために別ページをご用意しました。

 浄化槽を個人で設置されている場合、しっかりと管理されている場合は、

法律の規制値よりもきれいな処理水を河川に放流されているはずです。

ところが、下水道事業との兼ね合いが気がかりです。そんな方のためのページをご用意しました。

  数十あるいは数百から数千世帯で大型浄化槽を所有されている方々は、本当のところは、非常に幸運な方々です。

 
1番の理由は、汚水処理施設の建設費用と各家庭から施設までの配管敷設工事費用(イニシャルコスト)、
 
将来の施設の維持管理費用(ランニングコスト)の全てについて、
 
本来なら、間違いなく非常に安く済むからです。
 
普通に考えてみてください。その住宅団地は密集しています。そこで出た汚水をわざわざ遠く離れた終末処理場へ運ぶより、近くでまとめて処理するほうが安く済むと思いませんか?循環型社会の理にもかなっています。
 
家庭から排出される「し尿(大便小便)」や生活「雑排水」は、汚水の中でも浄化処理が容易な部類です。
 
これを公共下水道に接続すると、さまざまな工場から出る廃水も処理する終末処理場に入ることになります。
 
 
 
 浄化槽から出る汚泥は一般廃棄物ですが、終末処理場から出る汚泥は産業廃棄物になってしまいます。
 
収益を得るための事業活動で出る工場排水は、汚水排出者の責任と費用で浄化する必要がありますし、廃水の一部には有害物質が含まれることがあります。
 
生活に伴う廃水(生活排水=し尿・雑排水)に有害物質を排出するケースは想定できるでしょうか。
 
廃棄物の中で汚泥の占める割合は多く、最終処分が困難になってきていますので、生活排水と工場排水は一緒にせずに分離して扱い、それぞれから排出される余剰汚泥の最終処分の方法を見直す必要が出てきています。
 
 
 
 大型浄化槽から排出される放流水の実例をひとつ示します。
 
BOD:0.5未満~2mg/ℓ、COD:4.5~7.5mg/ℓ、SS:1未満~5.8mg/ℓ、全窒素:4.3~15mg、全リン:0.27~3.4mg/ℓ、大腸菌群数:0/mℓ
 
構造区分第6の第五号で、放流水の水質規制については、総量規制の対象になるため、CODについて30mg/ℓの規制を受けるだけの浄化槽でしたが、
 
し尿や雑排水だけの浄化処理であれば、必要な水槽容積がある限り、上記のような水質で管理することが可能です。
 
BOD値を評価する限りは、ヤマメやイワナが住めるような水質です。
 
 
 
 大型浄化槽がすでに設置されている場合、市町村が所有・管理しているケースもありますし、市町村が大型浄化槽の移管を拒否しているか交渉すらしていないケース、あるいは、公共下水道への接続を予定しているケースもあります。
 
公共下水道への接続を予定しているのでしたら、ほとんどのケースで方向性を間違えていると言わざるを得ません。
 
大型浄化槽は、その場所で更新し続けることが可能であり、最良の選択肢です。
 
市町村の公共施設として、その場所で更新し続けることが、利用する住民・地方公共団体・地元の業者(清掃業者・保守点検業者・各種工事業者)にとっても一番良い方法です。
 
関係する全ての法律の趣旨からしても、大型浄化槽は、その場所で更新し続けるべきなのです。

 しかし、市町村によっては、長年の間違った事務手続きを修正できないまま現在に至っています。

原因は、浄化処理と汚泥処理の技術や運転管理方法について、関係者の皆さんが大きな誤解を持ったまま現在に至っているからではないかと推察しています。

これらの原因は、技術的な問題だけではなく、考え方の進化やそれに伴う法律や制度のギャップなど、かなり広い分野まで視点を広げて、何が問題なのか?課題を見つけ出し、具体的な解決策を提示し、解決していく必要があります。

当社は、少なからず、そのお役に立てると自負しております。

大型浄化槽関連者の方々のために別ページをご用意しました。

 廃水浄化とSDGsとは密接な関係があります。

 SDGs対応型浄化槽は、Sustainable Development Goals(SDGs:エス・ディー・ジーズ 持続可能な開発目標)

の考え方に沿った浄化槽で、浄化槽法に定める浄化槽です。

し尿・生活雑排水を浄化処理し、清流のような放流水と余剰汚泥(完熟たい肥・完全肥料)を循環利用する設備です。

他に、関連するページのリンクを貼り付けました。

 下水道が整備され、供用が始まった場合、下水道へ接続するか、しないのか、少し考えさせられるはずです。

どのように対応すべきか?を詳しく説明しているウェブサイトが少ない、

あるいは、間違った内容を堂々と記載しているウェブサイトもかなり多い現状です。

適正に管理されている浄化槽でも接続義務を迫る根拠の法律、下水道法10条について、裁判事例も含め記載します。

他に、下水道接続義務に関連するページのリンクを貼り付けました。

 「下水道接続」について、排水を規制する法律を順守している場合、法的に接続する義務はありません。

絶対的に下水道に接続しなければならない、という法律の規定は存在しないのが、事実です。

難解ですが、市町村議会議員であれば業務上の常識として知っておかねばならない内容を記載しました。

 下水道に接続してしまった事業場の方々は、接続する前と後ではどのような変化があったでしょうか。

接続するまでは支払う必要のなかった下水道料金はどの程度増えたでしょうか?

「下水道に接続したが、・・・」とお考えの方々のために別ページをご用意しました。

  公共下水道事業については、様々な評価があります。但し、様々な評価が、現状把握が十分された状態で発信されているのか、ということを細かく調べていくと、疑問点がいっぱい出てくるはずです。

当社の現時点での考え方は、50年~100年以上先を見据えた場合には、矛盾や弊害(=課題)が余りにも多過ぎるため、できるだけ早期に中止するように、関係者(≒国民)に行動を起こしてもらうように働きかける必要がある、ということです。

「下水道接続」に関連する機関(施設)や関係者は極めて多く、国家プロジェクトの一つになっています。

具体的には、国は、下水道法という下水道事業を推進することが目的の法令などで国土交通省が関係し、汚水処理施設整備交付金で国土交通省・農林水産省・環境省が関係し、決算関係の指導などで総務省が関係しています。

都道府県は、公共下水道の終末処理場および主要下水配管(幹線)やポンプ施設などで関係しています。

市町村は、いわゆる「面整備」といわれる市町村内公有地の下水道配管で関係し、単独で公共下水道を運営している地方公共団体もあり、この場合は家庭の排出配管を出てから終末処理場に至るまでの全てについて市町村が管轄します。

なお、公共下水道に接続される汚水は、生活雑排水だけでなく事業場からの汚水も含まれますので、終末処理場から出る全ての余剰汚泥は、法律に定められる定義上の分類として、産業廃棄物に分類されることになります。

また、公共下水道の機能は、(環境省が所管する浄化槽法で定義する)浄化槽と同じです。

したがって、農水省が所管する農業集落排水処理施設や浄化槽の関係機関・関係者とも密接に関連しています。

ちなみに、浄化槽など生活雑排水からでる汚水処理施設の余剰汚泥は、一般廃棄物に分類されます。

産業廃棄物と一般廃棄物の違いについては、「大型浄化槽って何?」のページで少し触れています。

 

 下水道接続に関するルールは、下水道法とその関連法令や通知・通達などで整備されています。

各都道府県は、下水道法に規定される流域別下水道整備総合計画(=流総計画、全ての公共下水道事業計画の最上位計画)を都道府県内をいくつかの区分に分けて策定し、幹線が整備された場合は、その後は、終末処理場の処理能力アップだけが課題となるため、市町村の面整備事業の推進と合致させるため市町村担当者と打ち合わせをしています。したがって、これだけ大規模なプロジェクトに抵抗することは非常に困難な取り組みではあります。

ただし、下水道の歴史や現状把握を進めていくと、これからも推進するのは、弊害が多すぎることに気付くはずです。

広域に汚水配管を巡らせる下水道は、汚水排出者が排出地点で浄化する方法の何倍も費用が掛かることが分かります。

公営企業法では、独立採算推進をうたっていますが、実態は、決算の中に公共性を盛り込むことで原価を実際よりかなり安く算定しており、法律の趣旨に反しています。

また、地方自治法では、

地方自治法第2条第14項 「地方公共団体は、その事務を処理するに当つては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない。」と定められています。

したがって、地方自治法の趣旨にも合っていないため、国民全体で考える必要があることに間違いはありません。

独立採算に公共性を盛り込む余地があるとすれば、公共下水道事業以外に代替手段ががない場合に限られます。

 

 法律違反とまではいえませんが、いまだに生活「雑排水」を浄化処理しないで河川に放流している住宅があります。

河川を汚す大きな原因の一つになっていますが、法律では、浄化槽設置等の努力義務が規定されています。

平成12年浄化槽法附則第3条

既存単独処理浄化槽を使用する者は、浄化槽の設置等に努めなければならない。(省略記載)

現在の法令や規則の基準を超える汚水を河川に放流している住宅や事業場があるとすれば、

基本的には、その汚水排出者の責任と費用で浄化処理するように改善してもらい、

これらを推進するためには行政の補助事業とするような制度を導入するなどの対策が必要なので、

国としてはさまざまな制度を地方公共団体に提示しています。

仕組みとしては、下水道を推進する法律ではなく、浄化槽の整備を推進する法律が必要なのかもしれません。

仮に、いまだに生活「雑排水」を浄化処理しないで河川に放流している方々(=単独処理浄化槽使用者)のために、

下水道事業を推進するというのであれば、

下水道事業の矛盾や弊害を考えると、税金の使用方法として間違っているのではないでしょうか。 

 下水道に現時点で接続されていない汚水排出者が、

ルールに決められた以上に浄化処理をして公共用水域に排出している場合、

基本的には「下水道に接続したくない。」と考えるのは正しいといえます。

下水道事業は、公共事業としては費用対効果がひどく悪く、公共性を主張するにしても無理が出てきています。

下水道法は、下水道事業を推進するために必要な整備を推進するための法律で、

公衆衛生向上や公共用水域の水質保全は主たる目的ではなく下水道事業計画に付随するものになっています。

ですから、面整備が完備すれば下水道に接続しなければならないと考えられがちですが、そうでもありません。

行政とは折衝が必要ですが、公共下水道事業の全体像を把握すれば、間違いなく道は切り開かれます。

「下水道に接続したくないが、・・・」とお考えの方々のために別ページをご用意しました。

 土地区画整理事業、都市計画法に基づく大型浄化槽も法律の趣旨については、公共施設という位置づけです。

 
民間が、勝手な区画整理をしてしまったり、勝手な開発行為をしてしまったりして、市街地を造成されると、
 
一般廃棄物(≒生活に伴うし尿や生活排水を含む生活で出る廃棄物)の最終処理責任がある行政としては困ります。
 
したがって、大型浄化槽など公共性の高い施設について、具体的に法律に明文化して、さまざまな規定をしています。
 
都市計画法に基づく大型浄化槽は、配管や汚水処理施設の規格・施工方法まで規定し、公共施設と定義しています。
 
大型浄化槽で、公共施設となっていない場合は、法律の趣旨に反した状態といえます。

  以上のように下水道接続に関連する課題は、極めて広い分野にまたがっており、

それぞれの課題を評価する際の価値判断基準も、お客さまの置かれた状況によってさまざまといえます。

 

 当社としましては、お客様と価値観および情報を共有し、関係する機関の立場も十分考慮し課題解決に当たります。

お客様にも、あきらめる事無く、忍耐力をもって対応して頂く必要があります。

あきらめなければ、確実にゴールにたどり着くことが出来ます。

 

 下水道事業に関連する課題の出発点は、経済活動の急拡大と人口増加のため、

自然に頼る浄化だけでは汚水を浄化処理しきれなくなり、人工的な浄化処理をしなければならなくなったからです。

ただし、汚水浄化の方法は下水道だけではありません。事業規模が小さい浄化槽の整備事業もあります。

また、実際、下水道事業は地方公共団体の大きな負担になっています。

ちなみに、財政再建団体に移行した北海道夕張市の当時の負債の内、下水道債は3割を超えていました。

 

 公共下水道事業は、都市部で有効であっても、地方など人口密度が低い地域では効率が非常に悪い事業なのです。

下水道事業は、現時点で未整備あるいは計画中の区域については、収入(=利用料)に見合った事業ではありません。

規模が大きすぎるのです。にもかかわらず、いまだに下水道事業が推進される理由はどこにあるのでしょうか?

 

まずは、下水道事業が公共事業であるため、採算を度外視して推進してきた結果であるといえます。

 

現在でも、下水道を独立した事業として、決算報告書として議会の議決事項にしていない地方公共団体が存在します。

地方財政法上では、会計を公共下水道事業だけで行うことが規定されているだけだからです。

したがって、そのような市町村においては、担当部署以外、下水道事業の実情がわからない仕組みになっています。

 

下水道事業は、公共事業のひとつですが、事業場廃水も受け入れているため、自己責任と行政責任があいまいです。

別のページでは、廃水から出る汚泥の産業廃棄物と一般廃棄物の違いによる自己責任と行政責任のバランス、

あるいは、循環型社会における適切な環境保全方法の変遷と今後の方向性、などについて探究してみたいと思います。

 

 2016年度の非水洗化人口(=単独処理浄化槽を使用し、①地方公共団体のし尿処理施設で処理、あるいは、②耕作地などに散布する自家処理、の両者)は、約690万人です。
(環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課:日本の廃棄物処理より)

この方々は、生活雑排水(台所・洗面所・お風呂・洗い場などの廃水)を浄化しないで排出していると思われます。


詳しく調べると、汚れを蓄積させる一番の原因は、生活排水を浄化処理していないから、という結論です。


なお、生活排水の浄化処理で、優先的に浄化すべき項目はCOD値になります。

これは、洗剤をはじめ、台所・洗面所・お風呂・流しなどで使用・排出する物質に合成高分子化合物が多いためです。

COD成分は分解しにくいので、排出される現場で、比較的高濃度な時点で、浄化処理してから排出すべきものです。

自然由来ではない合成化合物は、一般的にはBODには反映しにくく、CODには高い確率で反映します。

 環境問題の本質(解決策)は、蓄積しないで循環する仕組みをどのように作るべきか?というところにあります。

したがって、優先的に解決しなければならない課題は、

水質汚濁防止法の適用を受けない事業場廃水や、

垂れ流し状態になっている生活雑排水を浄化処理して排出する仕組みを費用対効果を考えて構築することです。

 

 そもそも「非水洗化人口」「下水道普及率」という語句の使いかたには、誤解を招くところがあります。

現在、し尿・生活排水の浄化処理施設の普及率を表す指標は、「汚水処理人口普及率」という用語になっています。

「垂れ流し状態になっている生活雑排水の浄化処理方式は、

どんな条件であっても、公共下水道事業が一番良い。」という間違った考え方が蔓延しているのではないでしょうか。

※他に「汚水衛生処理率」という総務省が使用する言葉があります。
汚水衛生処理率(%)= ( 現在水洗便所設置済人口 / 住民基本台帳人口 ) ×100
汚水衛生処理率とは、下水道法上の下水道のほか、農業集落排水施設、コミュニティ・プラント(地域し尿処理施設)、浄化槽等により、汚水が衛生的に処理されている人口の割合を表したもの。なお、現在水洗便所設置済人口とは、水洗便所を設置・使用している人口であり、下水道等の整備済区域であっても下水道等には接続されていない人口、生活雑排水を処理しない単独処理浄化槽を設置している人口は除かれている。(総務省)

 かつて、公害問題解決に迫られた行政としては、費用対効果を考えるよりも、手っ取り早い方法として選択してしまった仕組みが公共下水道事業です。したがって、仕方がない部分もあるようにも思います。

しかし、今後も下水道事業を推進していくことは明らかに間違いです。税収に限界が見えてきた市町村は、早急に事業計画を修正する必要があります。地域住民の皆さんも、そのことに気づく必要があります。

多くの方々が、事実を知り、考える機会を持つようにして、考え方や法令を含む仕組みを変えていく必要があります。

なお、変化の兆しとして、浄化槽法の中に「公共浄化槽」という定義が誕生し、2020年4月から施行されています。

 公共下水道事業に関連する課題解決のため、ページのトップで記載したように、顧問契約締結をお願いしています。

対象は、一般企業、地方公共団体を含む公的機関など、全てです。

公共下水道事業の”運営”に関連する事項を以下に記載します。

 地方公共団体の全てのお仕事(=事務処理)を規定する基本となる法律が「地方自治法」です。

都市ではない地方での公共下水道事業は、地方自治法によると、

規模又は性質において、市町村が処理することが適当でない処理しなくても良い事務処理の代表例です。

下水道事業以外に、浄化槽を整備する方法を選択することが可能です。

地方公共団体の任意の事務処理は、その地方公共団体の担当部署が自主的に計画立案し、基本的には議会で承認を得た後で実施されます。(地方自治法第245条の4、5、6)

 地方財政法施行令第46条で「公共下水道事業は「公営企業」」としており、

地方財政法第6条で、「「公営企業」の経理は、特別会計を設けて行い、・・・」と規定しています。

特別会計と言うのは、単式でも複式でも、とにかく会計を公共下水道事業だけで行う、という意味です。

つまり、日本全国、市町村の公共下水道事業は、単独で会計処理をしています。

独立採算という意味ではありません。

 地方公営企業法では、公共下水道事業をこの法律の対象にしていません。

つまり、公共下水道事業は「地方公営企業」である、とは定義していません。

しかし、地方公営企業法第2条第2項で、

地方公共団体が、

「条例で、その経営する企業にこの法律の規定の全部又は一部を適用することができる。」としています。

地方公営企業法は、地方公共団体の経営する企業についての”特例”を定める法律です。

特例として、重要な条文は、複式簿記で特別会計の経理処理をする必要がある(地方公営企業法第20条)、です。

“特例”とは、

①上記の会計方式、

②組織の長として新たな管理者を設置するか市町村長のままか、

③職員の身分が関係法に適応させるか地方公務員法のままか、というようなことです。

 

 複式簿記は、一般企業では当たり前の会計方式ですが、

複式簿記で公共下水道事業を会計処理すると、

事業運営の実態が、あからさまになります。

また、3年程度で異動があるため、

職員なら誰でもが配属される可能性のある公共下水道事業の会計処理担当者にとっては、

業務が複雑になるため、複式簿記には変えたくない傾向があるようです。

なお、当社との顧問契約締結については、

「地方公営企業の業務に関する契約の締結・・は、・・条例又は議会の議決によることを要しない。」

(地方公営企業法第40条)となっています。

「雨水の排除は税金で、廃水(汚水)の浄化および排除は私費で」という原則を2006(平成18)年に変更しています。

つまり、国の方針で、2006年以降、廃水(汚水)の浄化および排除にも税金が流用できるようにしています。

また、事業運営について、総務省「下水道財政のあり方に関する研究会」が2014(平成26)年から開催されています。

しかし、地方の場合は、非効率な公共下水道事業の早急な見直しをすることが、税支出の健全化に直結します。

無駄な事業を推進して将来の負の遺産を増やすより、関連機関や関連事業者に手当を支払うだけの方がまだましです。

平成19年版 総務省「地方財政白書」
第2部 (8) 地方公営企業等に関する財政措置
(オ) 下水道事業については、建設改良費(元利償還金)に対する財政措置として、合流式と分流式の整備手法の区分に応じて、雨水分に対する一般会計繰出金を実態に見合った措置に見直すとともに、分流式下水道については公共用水域の水質保全など公的な役割が大きい反面で資本費が高いことにかんがみ、新たに汚水公費分として分流式資本費に対して地方財政措置を講じることとし、また、これに伴い既発債の元利償還金に対する従来の財政措置を保障するため、平成17年度までに発行した下水道事業債(既往分)の元利償還金について、従来の公費負担割合(雨水相当分7割)による額と新たな公費負担割合(雨水分及び汚水公費分)による額との差額を下水道事業債(特別措置分)に振り替え、特別措置分に係る下水道事業債の元利償還金については後年度において地方交付税の基準財政需要額に算入することとした。また、地理的条件や個別事情によって料金の対象となる汚水資本費(使用料対象資本費)が高水準となる事業に対し、一定の使用料徴収を前提に資本費の一部に地方交付税措置を講じることとした。


 高度経済成長期に”公害”対策として廃水浄化設備に税金を投入するというのは、説明が付きますが、

現在でも推進されている地方での公共下水道事業は、無駄な公共事業の代表例ですので、

そんな無駄な公共事業に税金を投入するという、上記の「汚水公費分」という理由付けは、疑問です。

他に必要性がある対策に税金を投入すべきです。

 

公共事業というものは、投資として、経済波及効果や公共資産の構築を目的としますが、

下水道事業は、設備費の割合が高く、人件費への充当率が低いため、経済波及効果も低くなり、さらに、

将来更新ができそうもない地方で実施されている公共下水道は、将来の資産にもならず、もはや投資でもありません。

複数の素案の中から最良の対策を提案

 いろいろな角度から考察し、

お客様にとって最良の浄化処理方式および維持管理方法を探求し、提案させていただきます。 

信念が持てます

 提案書は、解り易く、かつ論理的で、お客さまに納得していただける内容になるように努めております。

したがって、当社の提案は、お客さまにとって最良の課題解決策になっており、

当社もお客さまご自身も、信念をもって取り組んでいただけるものと思います。

当社提案採用後のフォローについて

 当社の基本方針として、顧問契約締結をお願いしております。

理由としては、汚水処理施設の維持・管理については、

適切な管理ができているケースが比較的少ないと考えており、

また、例え適切な管理ができていたとしても、

途中であらぬ方向へ転換する事例を多く拝見してきたからです。

当社の基本的方針として、汚水処理施設の維持・管理は、汚水排出者自身が直接すべきだと考えています。

しかし、維持管理に関連する事項は極めて広範囲です。

したがって、施設管理担当者には、定期的に、適切な相談相手が間違いなく必要であると考えております。

お問合せ

 まずは、お気軽にお問い合わせください。

現状の確認や現場説明会の開催

 各種ポンプ等の機器や装置等の販売や設置工事を含めた各種更新工事の場合は、

すぐに見積書を提出させていただくか、

現場での打ち合わせの日程を調整させていただくような手順になります。

 

改修・更新工事の場合は、

お問い合わせいただいた内容をもとに、

弊社が、お客さまの現状を十分に把握する必要がありますので、

メール(もしくはFAX)で確認事項を連絡させていただきます。

提案書・見積書の提出

 各種の提案書・工事計画書・見積書を提出致します。

ご不明点などを完全に解消した後、

水質汚濁防止法の特定施設さまの場合は、

行政との事前打ち合わせと届出書類の作成に取りかかります。

行政との事前打ち合わせが終了した時点で、

お客さまから弊社に注文書を送信いただき(必要な場合は注文請書を発行します)、

行政から許可された日付以降、

工事に着手します。 

顧問契約の締結

 顧問契約締結をお願い致します。

なお、水質汚濁防止法が適用される事業場(特定施設)さまで、

改修工事・更新工事の場合、

「施設の構造・設備・使用の方法・処理の方法の変更」に該当します。

この場合、行政との打合せを並行して進める必要があり、

交渉する場合は、基本的に、当社も関わる必要があります。

予想利益に対して(ご相談の上、予想年間利益額を確定) 成功報酬として、左記金額の3%(税抜き)
必要に応じて毎月1回程度のご訪問と電話・FAX・メール・SNS・Zoomなどを利用したご相談 35,000円/月額(税抜き)

※顧問契約料金は、特別な事情がない限り、上記2種類のいずれか、となります。 

お気軽にお問合せください

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新着情報・お知らせ

2020/03/31
ホームページを公開しました。
2020/7/2
大型浄化槽って何?のページを公開しました。
2021/8/9
廃水浄化とSDGsの関係とは?のページを公開しました。
2021/9/12
建築基準法31条と下水道接続のページを公開しました。
2021/12/22
COD除去とは?のページを公開しました。
2022/4/19
下水道とは?のページを公開しました。
2022/5/10
下水道接続、どうあるべきか?のページを公開しました。
2022/6/19
2022/7/7
下水道接続義務・浄化槽・事実は?のページをリニューアルしました。
2022/10/11
下水道とは?のページをリニューアルしました。
2022/10/31
廃水浄化・排水規制に関わる法律のページを公開しました。
2022/12/29
浄化槽とは?のページを公開しました。
2023/1/24
下水道の運営・監査・法令のページを公開しました。
2023/3/13
SDGs対応型浄化槽のページをリニューアルしました。
2023/3/17
公共下水道の現状把握のページを公開しました。
2023/4/4
三重県亀山市との取組のページを公開しました。
2023/6/21
浄化槽とは?のページを更新しました。

※下欄の「ウェブサイト目次」以外に
「お役立ち情報」には、今後掲載予定の項目など、
一覧を掲載しています。